■人生は「聞く力」で9割変わる ■福田健(著) 

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「話し方」以上に大切なのが「聞き方」です。私もコミュニケーションの勉強を本格的に始める前から、「聞き方」には自信がありました。でも実際のところ、きちんと聞けていないのが実情でした。コミュニケーション力を上げようとすると、つい人は「どう話したらいいか」にフォーカスしがちです。でも「話し方」以上に大切なのは「聞き方」です。営業などでも今日は自分の話したいことが話せたと思う時に限って契約は取れず、今日はほとんど話せなかった、相手ばかり話し手ていたなという時には契約が取れたりします。昔、これはなぜかと疑問を持っていました。営業はこちらがどれだけ話せたかで決まると思っていた私は、おかしいなと思っていました。でも違うんですよね。それはあるトップセールスマンの先輩に同行したときに気づきました。その人はほとんどしゃべらず、お客さまが90%の割合で話していました。そうなのです。人は自分の話を聞いてもらいたいのです。よって聞いてくれる人には好感を持ちます。この機会に「聞く力」を身につけてコミュニケーション力を上げてみてはいかがでしょうか。

●聞くという行為は、「あなたの話を聞いていますよ」との発信なのです。この発信の不在がたくさんの話し手を惑わせていることに、聞き手は気づくべきです。話す自信にあふれ、喋りすぎる話し手には、「あ、ちょっといいですか」と割り込んで、一方的な発信を防ぐことも、聞き手からの働きかけとなります。

●人間は、自分の話を聞いてくれ、自分を理解した相手でなければ、心から協力しようとは思わないものです。人の話を先に聞かないと、他人の協力も得られなくなります。だから、「聞くのが先、話すのはあと」なのです。上司が、自分の権力を傘に来て、「いいからお前は黙っていろ。まず、オレの話を聞け」と部下の話を聞こうとしなければ、部下だって、上司の話は聞くふりだけにして、聞き流してしまうのです。

●上司は部下の話を聞くときには、相手が話しやすいように聞くことです。大切なことは、自分の聞きやすさよりも部下の話しやすさを優先することです。たとえば、目をつむって瞑想にふけるような態度で聞くのが癖の人は、改めたほうがいいでしょう。なぜなら部下からすると、「聞いてもらえていない」と承認欲求を砕かれた感じがするからです。

●話の流れを澱ませる「聞き急ぎ」はしないように注意しよう。
日々の生活において、多くの人が忙しい思いをしています。変化のスピードが速いため、のんびりしていられない事情も手伝って、つい、「手短に話をしてほしい」「要するにどういうこと?」といった、せっかちな聞き方をしてしまいます。さらには「時間がないんだ、一言で言ってくれよ」などと相手をせき立ててしまいます。これは注意するべきです。怒られるくらいならよほど必要なこと以外は話さなくていいやなんて思ってしまうのです。
●人の話を聞くときには一時が万事に陥らないように、先入観はいったん脇に置いておきましょう。先入観の一部は的を得ていることも多い。でも先入観によって本当の姿を見ることができない場合もあります。たとえば他の部署のメンバーの間で「怖くて話しにくい上司」と言われている人が、実際に話してみると意外に笑顔が多く、フランクな人だったりすることもあります。人を先入観で判断すると損する場合もあるので注意が必要です。もしかすると人間関係にも「食わず嫌い」は存在するのかもしれませんね。

●聞き手は可能な限り、話は最後まで聞くようにしましょう。
人は話を聞いて「こうだ」と早合点すると、以後の話が耳に入ってこない。ちょっと聞いただけで、「もういい、わかった。そういう問題じゃないんだ」などと言って耳をふさいでしまう。確かに、頭の回転の早い人は、しばしば「一を聞いて十を知る」の言葉どおり、わかってしまいます。でも日本人の喋り方は、前半でいろいろと問題を指摘し、後半、それも最後近くになって「私の言いたいのは、以上のようなことではなく」と、正反対の結論を持ちだすパターンが珍しくありません。よって話は最後まで聞くようにするべきなのです。自分ではわかっていても、結論は違うところにあるかもしれないのです。

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